サン・ファン・バウティスタ号の解体が始まっています
4月から解体が再開されたサンファン号を観にいきました。
甲板の装飾が剥ぎ取られて、痛々しい姿を見せているサンファン号。
ここ1、2年の活動が、「とうとうここまで来てしまったか…」という思いでいっぱいです。たくさんの方に「サンファンを守ってほしい」と思いを託されてきましたが、何もできませんでした。
ある方は「船が助けを呼んでいるんだ」と私に話してくれました。たくさんの方々の命と技術を結集したサンファン号には、魂が宿っていると思い、それを救いたいと活動を続けてきました。
技術的な知見からは、強度も老朽化も全く問題ないはずのサンファン号。
「改修するための予算がない」という説明については「高度に政治的な判断だ」という声をたくさん聞きました。
「高度に政治的」って一体どういうことでしょうか。
石巻の文化や歴史を、技術の継承を、貴重な学術的・観光的資源を解体してプラスチックにすることが、地域の経済や人々の生活にどんな益をもたらしてくれるというのでしょうか。
私は活動を続けていく中で、サンファン号の解体は技術の問題でも財政の問題でもなく、政治の問題だと強く感じるようになりました。
「本当に大事なものは、自ら守っていかなければならない」というのは、現在ウクライナ侵攻に相対する方々の決死の奮闘を見ながら世界中が強く学んでいることです。
私はこれから石巻が、「本当に大事なものを守っていくことのできる街」にしていきたい、これ以上何も失う訳にいかない、と強く考えています。
どうぞみなさん、これから先も応援してください。
よろしくお願いします。
「サンファン号保存を求める世界ネットワーク」の活動はこちらから
https://www.facebook.com/savesanjuan2021/posts/354576713298492